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活動報告

【ご報告】本州初!!「シェアリングサミット2019 in 下関」を振り返る

九州各地で開催し、計1000名以上を集めた九州最大級のインバウンド×シェアリングエコノミーのイベントが、本州に上陸し、山口県下関市で開催された。

前田 晋太郎 下関市長の冒頭挨拶に始まり、第1セッションでは『下関の観光ポテンシャルとシェアリングエコノミー事業創造の可能性』、第2セッションでは『地域の活性化、観光インバウンドへの取り組み』、第3セッションでは『シェアリングエコノミーの潮流と各地での取り組み事例』について、それぞれ3名のゲストが登壇した。

シェアリングサミットは、昨年5月に福岡県福岡市で1回目を迎えた後、熊本市、鹿児島市、宮崎市、武雄市、佐世保市、日田市、別府市、五島市で開催され、今回で10回目を迎えた。本記事では、当日の様子をお届けする。

第1セッション『下関の観光ポテンシャルとシェアリングエコノミー事業創造の可能性』

登壇者

芳田 直樹さん
山口県下関市 副市長

沖野 充和さん
株式会社トルビ 代表取締役
沖野充和建築設計 事務所代表

森戸 裕一
九州シェアリングエコノミー推進協会 代表
内閣官房シェアリングエコノミー伝道師

山口県下関市副市長の芳田直樹さんと、株式会社トルビ代表取締役の沖野充和さん、九州シェアリングエコノミー推進協会代表の森戸が登壇。

まず森戸が「下関におけるシェアリングエコノミー」について語った。

森戸「現在シェアリングエコノミーが実現できているのは、私たちが皆スマートフォンを持っているから。2020年のオリンピックを機に大きく時代が変わろうとしている今、下関で何ができるのか、自分たちがどのようにして次世代を作っていくのかを考えることが大切である。」

そして沖野さんと芳田さんが、下関市における現在の取組みを紹介した。

沖野さん「シェアサイクルが下関にもあったほうがいいと思い、シェアリングエコノミーの一つであるクラウドファンディングを使って初期費用を集め、『下関のレンタサイクル』を実現させた。」

芳田さん「ここ数年多くのクルーズ船が下関に来るようになり、外国人観光客も増えつつあるため、下関ではインバウンドに関する協議会を開催している。キャッシュレスなどを上手く使って対応しようと考えている。」

最後には芳田さんと沖野さんにより、今後の展望についてディスカッションが行われた。

「シェアリングエコノミーは地元の人々にとって『黒船』となるものではない。たくさんの観光客を呼び、宿泊施設など足りないものについてはシェアリングエコノミーを使っていけばよい。今空いている施設をリノベーションして活用するということも今後増えてくると考えられる」として、第1セッションは締めくくられた。

第2セッション『地域の活性化、観光インバウンドへの取り組み』

登壇者

道越 万由子さん
株式会社BEYOND 代表取締役
社団法人JIFインバウンド連合会 副幹事長
茨城県 公式PR広報アドバイザー
SNSマーケティング・インバウンドマーケティングプロデューサー

木藤 亮太さん
株式会社油津応援団専務取締役
株式会社ホーホゥ代表取締役

津田 佳明さん
ANAホールディングス/デジタルデザインラボ/チーフ・ディレクター

インバウンドに特化したマーケティングを手がける株式会社BEYOND 代表取締役の道越さんは、地方におけるブランディング・ターゲティングの重要性について説明した。

道越さん「一時的な盛り上がりでは、地方創生にはならない。継続的なファンの獲得には、ブランディングとファンの囲い込みによって、『目的地』としてもらうことが非常に重要。

新しいものを生み出そうとするのではなく、まずは、今ある観光資源を整理して、海外向けに発信してみる。そうすると、自分たちの強みがわかり、ターゲットを絞ることができる。

最近、観光はモノに代わってコト・テーマが重視されるようになって来ている。既に、ターゲットを絞った体験コンテンツを作って、継続的なファンを獲得している地域もある。下関も、食や景色など多くの資産を持っているので、ブランディング次第で色々なことができるだろう。」

宮崎県日南市の油津商店街の再生事業を行なった木藤さんは、油津商店街は本当に再生したのか、という切り口で話した。

木藤さん「油津商店街は、再生の成功例として挙げられることが多いが、今の油津商店街は、『商店』街ではない。企業を誘致して若者の働く場所を作ったり、わざと隙間を作ってシェアスペースを設けるなど、『シェアタウン』という新しい形で活気を取り戻した。また私は、最強のアイデアマンなどではなく、油津の人々の面白い発想やチャレンジを、よそ者として手法をシェアし、形にした。」

ANAホールディングスの津田さんは、創立3年を迎えるデジタルデザインラボがこれまでに行った取り組みや、なぜ大手航空会社がシェアリング・エコノミーに着目しているのかについて説明した。

津田さん「人口減少に伴って、航空便の総需要も減少していく。特に地方への便は、需要を一定数保たなければほとんどが廃止してしまうだろう。また、将来の需要を担うミレニアル世代は、ANAの利用率が低い現状にある。

だから我々航空会社もシェアリング・ツーリズムに着目し、地方便の需要や、所有欲が非常に低いミレニアル世代の需要を保つ取り組みを行っている。シェアリング・エコノミーでは、借りる側へ注目が集まる傾向にあるが、貸す人がいなければ成り立たない。さらなる普及のためには、貸す側のサポートが手掛かりとなってくるだろう。」

第3セッション『シェアリングエコノミーの潮流と各地での取り組み事例』

登壇者

細川晢星さん
株式会社ガイアックス/ TABICA事業部室長

西浦明子さん
軒先株式会社代表取締役

西岡誠さん
九州周遊観光活性化コンソーシアム代表

九州周遊観光活性化コンソーシアム代表である西岡さんがモデレーターとなり本セッションは進められた。細川さんと西浦さんからはそれぞれの事業に関する紹介があった。

細川さん「暮らしの体験をアップして発信し、暮らしの体験を販売するのがTABICA。フライヤーではない方法で発信し、他県の様々なところからお客さんが来るようにする。TABICAでは定員15名と少人数制をとっており、ホストとゲストの深い交流が生まれるため満足度が非常に高い。それは、普通の観光ではなく一風変わった唯一無二の人に会える価値が高いと言える。」

TABICAの具体的なコンテンツとしては以下のものが挙げられる。
① 町歩きツアー
② ワークショップ
③ 日本文化体験
④ 自然体験・農業体験

また、自身を「隙間ハンター」と名乗る軒先株式会社の西浦さんは、現在のシェアリングエコノミーという言葉が広まる以前からその考えを元とした活動をしていたと語る。

西浦さん「軒先株式会社を始めたきっかけは自分が子供を出産したこと。子育てしながらネット販売をしたくて、その前に試し販売できる場所が欲しかった。しかし、いい場所がなかなか見つからなかったため、新しいことにチャレンジする人に必要な少しのスペースと現在使われていないスペースを繋げようとした。」

地域連携型駐車場シェアによる観光課題の解決である軒先パーキングの花火大会やJリーグでの駐車場不足といった活動例を挙げた。
軒先パーキングの利点として、
① 機械設置の必要がない
② 貸したい時だけ貸せる
③ 活用できていなかったスペースを収益化できる
④ オンラインで完結できる
と語った。

その他にも夜のみの営業を行うバーを昼間に利用したい人に貸し活用する店舗シェアや軒先レストランといった事業の紹介も行った。

不稼働時間帯の駐車場で車中泊ができる電源供給型の駐車管理システムの「車泊(くるまはく)」を運営する九州周遊観光活性化コンソーシアム代表の西岡さんは、シェアリングエコノミーの事例と可能性を語った。自身の事業の車泊により都市から地方への流れを作っていると言う。

各々の活動紹介後に西岡さんから登壇者へ質問形式でトークが展開された。

Q:観光において昼より夜の消費が多いのか?(西岡さん)
A.そうですね。TABICAでも夜のバーホッピングが人気。特に、観光でどこかに泊まる時には夜の食にお金をかける傾向がある。(細川さん)

Q:軒先試し販売の需要はどのようなものか。(西岡さん)
A. スモールスタートでリスクが少ないところ。何か新しいことを始めようとしても一人で全てやるとなると失敗のリスクが高い。(西浦さん)

===

本州初のシェアリングサミットとなった今回で、2018年度の活動は幕を閉じた。2018年度は、シェアリングエコノミーを正しく理解していただく『啓蒙フェーズ』であったが、2019年度からは本格的に『実行フェーズ』に入ることが期待される。

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