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活動報告

【ご報告】いよいよ最終回~Part1~九州シェアリングサミット2018 in 日田

2018年5月からスタートした、九州シェアリングサミット2018。シリーズラストを締めくくる大分県初日は、日田市の 日田市民文化会館「パトリア日田」 で開催した。

第1セッション
日田の観光ポテンシャルとシェアリングエコノミー事業創造の可能性

原田 啓介市長 大分県日田市長

冨安 裕子氏 日田市観光協会会長 クンチョウ酒造株式会社専務

森戸 裕一 九州シェアリングサミット推進協会 代表

大分県の西部に位置し、周囲を阿蘇・くじゅう山系や英彦山系の山々に囲まれた日田市。原田市長から、「日田市の魅力を伝える「ひたりずむ」に代表されるよう、「非日常」を含め、観光客への体験ツアー開始+情報発信のためのインフラ整備に力を入れている」と、動画を交えて、日田市の観光ポテンシャル、今後の施策等について説明があった。

参考動画:ひたりずむ(大分県日田市の産業観光の紹介)

「観光客の顔ぶれが変化してきた」と、冨安氏。数字そのものに大きな変化はみられないが、日本人と訪日外国人の比率が変わったという。一方、宿泊者数は、ピーク時(2000年から2-3年)の65万人から40万人に減少。「以前と同じものが受け入れられるわけではない。「日田」そのもののネームバリューが課題であり、今までやっていないことに取り組むことで、日田の知名度向上につなげる。そして、日田に足を運んでもらうよう、観光客を分析し、対応策を講じていく必要がある」

モデレーターの森戸は、「日田を「ノーキャッシュの街」としてアピールしてはどうか。都心と田舎の2つの生活=デュアルライフ(2拠点生活)を楽しむ人たち=デュアラーをターゲットにお試し短期間移住なども検討できないのだろうか」と提案。そして、「今までの考えにとらわれることそのものがリスク。これらをハードルとして感じない世代を巻き込み、都会が求めているものを準備する、そういう取り組みそのものが企業の経営改革につながるのではないか」と続けた。

原田市長、冨安氏は、「ビジネスを取り巻く環境の変遷スピードが速い現代、この変化に対応できなければ生き抜けない、覚悟をもってその「文化」に対応する必要がある。もちろん、だからといって、すべてを変えればよいというわけでもない。「モノ」「コト」に加え、日本従来の「キモチのこもったおもてなし」も付加価値であるはず」と語り、それを受け、森戸が、「日田の歴史を大事にし、技術に任せた方が効率的な仕事があればそこにシェアリングエコノミーなどを取り入れ、「守るべき付加価値となりうるもの」への時間を確保するなど、残すべきもの、変えるべきものをしっかり見据えることがポイントとなる」と締めくくった。

第2セッション
シェアリングエコノミーの潮流と九州での取り組み事例

後藤 康行氏 内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室 シェアリングエコノミー促進室

木藤 亮太氏 株式会社油津応援団専務取締役 株式会社ホーホゥ代表取締役

佐別当 隆志氏 株式会社mazel 代表取締役 一般社団法人シェアリングエコノミー協会 事務局長 株式会社ガイアックス ブランド推進室

後藤氏から、「シェアリングエコノミーを活用した地方創生~政府の取組と地方における先進活用事例~」と題し、観光の現状、地方創生とシェアリングエコノミー、課題、政府の取組についての説明があった。「日本国内におけるシェアリングエコノミー認知度、利用意欲は低く、その背景には、事故やトラブル時への不安の高さがある」と後藤氏。政府は、①内閣官房が作成した「シェアリングエコノミー・モデルガイドライン」を基に、シェアリングエコノミー協会がシェアサービスを認証審査し、認証マークを付与する仕組などのルール作り②事例創出③応援団づくり④機運醸成 の4つの軸でシェアリングエコノミー活性化に取り組んでいる、と続けた。

木藤氏は、自身が取り組んだ、宮崎県日南市人口5万人の油津商店街の活性化を、

  • 低未利用スペース(空き店舗・空き地)の活用
  • 眠っていた地域魅力資源のマネタイズ
  • 企業誘致と地域課題解決とのマッチング
  • 商店街→次世代のためのシェアタウンへリ・デザイン

のシェアエコ的な4つの視点で整理し、「再生したといわれる油津商店街は、カフェやゲストハウス、居酒屋、レンタルスペース、子供の遊び場、IT企業などで構成されている。つまり、八百屋、魚屋、金物屋といった「商店」に分類される業種が連なり、多くの買い物客が行き来する、かつての「商店」街ではない。過去の哀愁にとらわれず、その土地、時代、マーケットにあった「事を起こす商店街」にゼロベースでデザインしていくことが本当の意味での「再生」だ」と解説した。

このセッションのモデレーターも担当した佐別当氏は、先の後藤氏、木藤氏の話をうけ、「シェアリングエコノミーの潮流と地方の突破口〜地域コミュニティによる共助と関係人口〜」と題し、一般社団法人シェアリングエコノミー協会の活動内容の紹介の後、「富山県南砺市のBED AND CRAF」「徳島県・徳島県阿南市の取組」「北海道天塩町・中頓別町:コストシェア型ライドシェアシェア」「佐賀県多久市のクラウドソーシングによる雇用機会創出事例」「宮城県石巻市の寄付車を活用した『コミュニティ・カーシェアリング』『災害支援』」などを紹介した。そして、今回新たにスタートした、「定額制他拠点Co-Livingサービス ADDress」にも触れた。

このセッションの最後には、「こんな機会にしか聞けない!うまくいかずに苦労した話、また、シェアエコのデメリットを是非!」という佐別当氏からの呼びかけに、木藤氏は、「商店街だからといって商店に限定せずに取り組んできた。決して過去を否定しているわけではないが、今までの風土・文化をがらりと変えるようにとられてしまう場合が多々あった。その疑念を払しょくする、そして、理解を得るのに大変苦労した。高校生や大学生、次世代を担う人たちを応援する、という空気を作ることが重要だと感じた」と語った。後藤氏は、インバウンドの観点から「地域の方が外部から客を受け入れる、それが本来の民泊の姿。インバウンド観光客の増加に伴い、画一的な観光地化したお店や街並みが増えると、住民にとって住みづらい街になるのではないだろうか。だからといって観光を受け入れるのを止めてはいけない、ルールを作ってマナーを守って、丁寧な観光を増やしていければ。また、シェアリング=共有ととらえ、まず、皆さん自身が身近なサービスを使ってみることからスタートしてみては」と続けた。最後に、「イノベーションは、ローカルから起こる。テクノロジーと歴史の融合により、地方でイノベーションを起こせるか、試されている」と締めくくられた。

第3セッション
シェアリングエコノミーで実現する地方創生

津田 佳明氏 ANAホールディングス/デジタルデザインラボ/チーフ・ディレクター

細川 哲星氏  株式会社ガイアックス TABICA事業部 地方創生室 室長 内閣官房シェアリングエコノミー伝道師

西岡 誠 九州周遊観光活性化コンソーシアム 代表

このセッションでは、「ANA×シェアエコ シェアリングエコノミーにANAが注目する理由は?」「TABICA この体験が、旅になる」「総務省「IoTサービス創出支援事業」シェアリングエコノミー型九州周遊観光サービスモデル事業」と題し、シェアリングエコノミーの取組事例を説明した。尚、津田氏から「ANAの歴代社長は、8代、10代、15代(現在)と、大分県出身者である」と、参加者にとってはうれしいおまけスライドも紹介された。

セッション後半では、「TABICAにおいて、こういう要素があると体験プランを始めやすい、など、ポイントがあるか」という質問に対し、細川氏は「キーワードは、地域愛を基点とした共通価値を共有して育む「共感」「偏愛」。地元の方が自らコンテンツをアップロードする仕組みのため、ここがハードルになりがち。このハードルを越える、核・ハブとなるキーパーソンがいると加速化しそう」と回答。「チラシで会員登録を呼びかけている。そこから完全にWebにのせかえるべきだろうか」「行政をどこまで頼ってよいのか」という質問には、「最初は並走してはどうか。チラシ文化があるのであれば、それを残し、チラシきっかけで会員登録してもらい、その後ネットにシフト、という具合に、徐々に移行してはどうか」「人間関係・公的機関との役割分担の課題はどこでも存在する。既定パッケージをあてはめるだけではなく、関係をつなぎながら進めるとよい。もちろん、これは非常に難しい。あくまでも、「調整しながら」が大事」と回答した。

最後は、お決まりの記念撮影。他会場にも負けず劣らずの熱気でイベントを終了した。

これまでの九州シェアリングサミット2018の様子はこちら

第1回(福岡)
300人以上が参加!豪華なセッションで盛り上がりを見せた「九州シェアリングサミット2018」を振り返る
第2回(熊本)
熊本初開催!!「九州シェアリングサミット in 熊本」を振り返る
第3回(鹿児島)
インバウンドがテーマ!九州第3弾!「九州シェアリングサミットin 鹿児島」を振り返る
第4回(宮崎)
大盛況!「九州シェアリングサミットin宮崎」インバウンド観光客の集客×シェアリング事業での受け皿つくり
第5回(佐賀)
それ、武雄がやります。「九州シェアリングサミットin佐賀」を振り返る
第6回(長崎)
活気あふれる佐世保のアーケードも巻き込んだ!?「九州シェアリングサミット2018 in 長崎」を振り返る

【ご案内】九州シェアリングサミット2018 in 別府

【ご報告】いよいよ最終回~Part2~「おんせん県」でのサミットはアツかった!~九州シェアリングサミット2018 in 別府

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